縄文のこころ

親の愛情

粘土に幼児の足形を写し取った土板

函館市の垣ノ島遺跡のお墓に副葬されていた足形付土板は、粘土板に子どもの足形を付けて焼いたものです。土板には紐を通すような穴が空いていることから、墓に納められる前は身近なところに掛けていたのではないかと考えられます。成人のお墓から発見されたため、被葬者は足形を付けた子どもの親ではないかと推測されており、子どもに対する親の強い愛情が伝わってきます。

弱者とともに生きる社会

洞爺湖町の入江・高砂貝塚からは小児麻痺(ポリオ)を患った成人の骨が発見されました。身体にハンディキャップがあり自活することは困難な人も周りの人に支えられて長生きをすることができたという証であり、縄文人の社会が弱者にやさしい社会であったことがうかがえます。

祈り

お墓の上から発見された土製の仮面

土偶は、縄文早期から見られますが、中期以降にその数が増えます。気候温暖期のピークを過ぎて寒冷化に向かうなかで、社会的なストレスを和らげる手立てとして土偶にさまざまな願いを込めたのではないでしょうか。北海道ではしばしばお墓に副葬されており、命の再生を願ったのではないかとも考えられています。

海獣を表していると考えられる土製品

また、千歳市ママチ遺跡からは、縄文晩期末のお墓の上で土製仮面が発見されました。道内では唯一の出土例ですが、土偶と同じような意味を持っていたものとみられます。