縄文文化の造形と美

縄文土器の美

縄文土器のバリエーション

世界的にも最も古い土器のひとつである縄文土器の 『縄文』とは、「縄目の文様」という意味で、土器を作るときに表面に縄を転がしたり、押しつけたりして付けた縄目文様のことです。縄文土器の形には、深鉢のほか、浅鉢や壺、さらには注口のあるものなど、様々なバリエーションがあり、装飾性が強いことが特徴です。形や文様は地方ごとに特色があり、時代とともに変わりました。なかには彩色したものもあって、実用性を超えた美しさがあります。

北東北と関連性の強い円筒形の縄文土器

縄文の「赤」

赤い漆塗りの櫛 水銀朱によって赤く彩色された注口土器

恵庭市カリンバ遺跡のお墓からは、透かし文様の入った赤い漆塗りの櫛や緑色の石で作られたネックレス、サメの歯を付けたヘアバンドなど、埋葬された人が身に付けていたとみられる装飾品がたくさん発見されています。

縄文時代の遺跡からは世界的に見ても最も古い赤漆の製品が出土しており、縄文人は「赤」を強く意識していたと思われます。土器にもベンガラ(酸化第二鉄)や水銀朱による赤い彩色が見られ、祭祀との関連がうかがわれます。

縄文の「緑」

ヒスイの勾玉 ヒスイの大珠

千歳市キウス4遺跡のお墓からは、ヒスイの勾玉や小玉など、埋葬された人が身に付けていたと見られるネックレスやペンダントなどがたくさん発見されています。また、北海道最北の礼文島船泊遺跡や函館市浜町A遺跡では、見事なヒスイの大珠が出土しています。

ヒスイは、漆製品とともに縄文時代の重要な装飾品の一つですが、縄文人は緑色のヒスイに呪術的な力を感じたのかもしれません。